「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」
何事も挑み続ければいつかは成し遂げられる意味で用いられる言葉であるが、あやしいものです。
上手く扱えもしない鉄砲を撃ち続けたとして下さい。
その内暴発して死んでしまうことでしょう。
扱いを心得ている者でも手入れの最中誤って暴発させてしまうことがあるくらいです。十分に考えられよう。
例えば告白。
教えの通り見境なく告白した場合、良い返事をもらう前に心が折れてしまうことでしょう。あるいは捕りたくもない獲物に弾が当たってしまうやも知れません。これでは本当の意味で目的が達成できたとはいえないでしょう。
例えば投資。
教えの通り見境なく資金を投入した場合、利益を得る前に資金繰りが滞ってしまうことでしょう。仮に上手くいったとしても、偶然の成功を収めたものはそれに味をしめて、いつかは失敗するもの。
どちらにせよ身長を伸ばすしか道はなくなることでしょう。
これはリスクが多すぎるのでこの言葉に適用するのはおかしいと思われるかもしれませんが、無駄撃ちすればそれだけ余計に弾を失する。何事にもリスクは伴います。リスクに大小の違いこそあれリスクを回避できるのならそれに越したことはありません。常に予期せぬ事態は発生するものですが、何の備えもないよりはどれほど良いことでしょうか。
だから私は確実なことしかしません。
鉄砲を与えられようとも、本当に鉄砲を用いることが正しいのか、そこから考えます。心掛けの上ではこれくらい用心して丁度良いのです。
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